リノベーションとAirbnb 民泊

2021.4.29

物件をリノベーションする目的は、住まいの利便性や価値を高めるため以外に、「他人に貸し出して運用することで、利益を出すこと」が考えられます。

Airbnbとは

Airbnb(エアビーアンドビー)とは、世界中で利用されている民泊の仲介サービスを行うWebサイトで、2008年に誕生しました。利用していない部屋や家を貸し出したい人がAirbnbに登録し、部屋を借りたい人がAirbnbで検索する仕組みとなっています。

訪日外国人の増加に伴い、Airbnbは日本でも注目を集めつつあります。2016年のAirbnbによる日本経済の押し上げ効果は9,200億円に上り、前年と比較して約1.8倍になったことが分かっています。

Airbnbを利用するメリットは主に以下のようなものが挙げられます。

宿泊費用が安い
キッチン設備などが整っている
リアルな日本文化を味わうことができる
ホストとゲストの交流がある
ホテルが満室の際に利用できる

Airbnbを利用した際の宿泊費用はピンからキリまでさまざまなものがあり、なるべく安く宿泊したい場合に活用することが可能です。また、自炊する設備が整っている場合もあるため、食事の費用を節約したり、日本食が苦手な人が自炊することができます。

また、ライブやイベントでホテルに空きが無い場合などに活用することができ、短期間の宿泊ニーズに対応することが可能な点も魅力の1つです。

Airbnbを活用する

昨今、中古物件を民泊向けにリノベーションし、Airbnbを利用して運営するという手法が注目されています。

Airbnbに登録されている物件は個人が登録しているものも多いため、本格的なリノベーションを行うことで、比較的容易に差別化を図ることができます。また、訪日外国人が利用することも多いため、外国人向けにアプローチすることが可能となります。

ただし、民泊は法令の設備が万全ではないこともあり、しっかりと管理していなければ予期せぬトラブルが発生する可能性があります。例えば、宿泊人数が申告より多いケースや、禁煙の部屋で喫煙されるケース、宿泊客によっては想定以上にクリーニング費用がかかるといったことが予想されます。

また、Airbnbではホストの手数料として宿泊料金の3～5％、ゲストの手数料として宿泊料金の5～15％を支払わなければなりません。人気の宿泊物件と認識されるためには、手数料を加味した料金設定を行う必要があるでしょう。

Airbnb活用の事例

通常のアパートの1室をうまく人気の宿泊物件に作り替えた例として、部屋全体をゲームの世界観で溢れさせ、小物や家具もすべて統一したものがあります。日本の有名キャラクターを利用することで訪日外国人の人気を集めることに成功しています。

また、この部屋のホストは英語で対応が可能なため、ホストとの交流で日本文化を知りたいと考えている外国人には更に人気が高いと言えるでしょう。

Airbnbを活用する場合、写真映えする部屋に人気が集まりやすいことに加え、宿泊期間は短期間であることが多いため、利便性では無くユニークな世界観を重視したリノベーションが効果を発揮する可能性が高いと言えます。

Airbnbはアイデア次第

Airbnb向けのリノベーション物件では、入居者が長期間住むことは少ないため、利便性をあまり重視する必要がなく、これまでとは異なったアプローチをすることが可能となります。利用者のターゲットを訪日外国人にした場合は日本の文化を前面に押し出すなど、アイデア次第で魅力的な物件を作ることができます。現在、Airbnb用にリノベーションを行うことは、非常に狙い目と言えるでしょう。