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不動産投資を成功させるために押さえておきたい利回りについて

不動産投資を成功させるために押さえておきたい利回りについて

不動産投資を成功させるためにきっちりと理解しておきたい指標は「利回り」です。投資用不動産を購入する際の指標となる利回りは、高ければ利益が多くなるような気がするため、勘違いする可能性もあります。

ネットや不動産仲介業者の広告等でよく見る利回りは、表面利回りと言われているもので、年間の不動産収益を実際に取得した金額で割った数値です。単純に利回り5%ならば、「20年かけて投資した金額が回収できます」という指標です。

20年かけて回収をイメージすると途方もない期間のように感じます。確かに計算上はそうなります。しかし、基本的な事柄を押さえるならば入居者がいてはじめて家賃収入が発生します。

地方は首都圏エリアに比べて、地価が低いため不動産価格も安くなります。地方の方が家賃は下がるものの不動産取得金額を抑えられるため、利回りは20%を超える物件に出くわすこともあります。しかしどんなに想定の利回りが高くても、入居者がいなくては実質的な利回りは下がります。

このように利回りが高くても入居者が現れなければ意味がないのです。本記事では、不動産投資を成功させるために必要な利回りの考え方を考察していきます。

不動産投資における利回りの考え方

不動産投資において、押さえておくべき利回りの種類は4つあります。計算方法と合わせて見ていきましょう。理解しておけば、どのシーンでどの計算式を使用すればよいかが判ります。

表面利回り(グロス利回り)

広告やネット上で一番良く見る利回りが、表面利回りです。別名グロス利回りともいいます。表面利回りは、購入した物件からどれくらいの利益が生まれるかの目安です。さらに言うと、満室状態で計算されることが多く、その物件が生み出す収入の上限値とも言えます。

表面利回りの計算式は【年間家賃収入÷購入物件価格×100】です。

実質利回り(ネット利回り)

表面利回りは、不動産収入だけしか考慮されておらず、管理費や不動産取得時の経費など考慮されていません。実質利回りを割り出すために必要経費などを差し引く必要があります。実質利回りはネット利回りと呼ばれることもあります。

必要経費とはいえ、変動費であるためある程度の想定支出になります。おおよそ表面利回りの25~30%程度引いた数値で割り出されることもあります。

実質利回りの計算式は【(年間家賃収入-年間支出)÷(物件購入価格+購入時の諸経費)×100】です。

自己資金利回り

不動産投資は、多くの場合ローンを組んでスタートすることになります。頭金ゼロのフルローンは、物件によっては可能ですが、月々の返済額がかなり多くなり、利益を逼迫するため、ある程度の頭金(投資自己資金)を用意することをおすすめします。

不動産収入から、年間の支出と金融機関からの借入返済額を差し引きます。その収支を投資自己資金で割ります。頭金や不動産取得費用などの元手を何年で回収できるかの指標になります。

計算式に表すと【(年間合計賃料収入-(年間支出+年間借入金返済額))÷投資自己資金×100】です。

借入金返済後利回り

借入金返済後利回りは、実質利回りの計算式に借入金返済額も盛り込んだものです。もし、不動産を全額キャッシュで購入した場合は関係ありません。ローンを組んで不動産投資を行う方は、確認しておくと良いでしょう。

もし、数値がマイナスならば資金計画を再考することをおすすめします。

借入金返済後利回りは、【(年間家賃収入-(年間支出+年間借入金返済額))÷物件購入価格×100】です。

上記4つの利回りを適宜使い分けて、購入しようとする不動産がどのようになるかシミュレーションしましょう。ローンの計算もシミュレーションできるため、どれくらいの借入を行うか、リアルな数字が算出できます。

不動産投資で成功するにはどの程度の利回りがあるべき?

不動産投資における利回りの計算法がわかったところで、成功するためにはどの程度の利回りである必要があるのか気になります。

利回りは高いほど良い様に思えますが【高すぎる=リスクもある】という考え方もできます。それは都道府県ごとの平均的な利回りが発表されているからです。首都圏だったとしても、東京23区は平均値がかなり低く5~6%程度です。周辺の神奈川、千葉、埼玉県は7.5~9%の平均利回りです。

地方に行けばいくほど地価価値が下がるため、その分利回りも高くなります。この考え方は、どれだけのリスクを保有しているかの考えと一緒です。不動産の場合、リスクは空室リスクです。しっかりと入居者が現れれば、利回りが高いほど有利ですが、実際のところは空室率も上がっていくため、実際の利回りは下がります。

例えば、地価が高い東京23区内で、もし利回りが20%も超えるようなら、入居者が現れにくいリスクを保有している可能性があります。

その地域の平均利回りより、2~3%程度高ければ良いと考えられます。また、頭金や初期費用をどれくらいの期間で取り返せるかを考慮した自己資金利回りで考えるか、単純な実質利回りで考えていくと成功できる利回りが見いだせます。

利回りの高さに影響する要因とは?

利回りの高さは何に影響されるのでしょうか。不動産取得金額によって左右されるため、建物以上に地価が安ければ利回りは高くなります。さらに新築物件か中古物件かによっても利回りは影響します。それは、不動産取得金額が変わるからです。

新築物件は単純なプレミア感だけでなく、ショールーム費用やディベロッパー側の利益まで上乗せされるため、割高になり利回りは低下します。

計算上の利回りが低かったとしても、長く住んでくれる人がいて、継続的に家賃収入があるならば問題はありません。長く所有することで災害リスクは抱えることになりますが、長期的に取り返していきましょう。

中古物件でも地域と築年数の相場以上に安い金額ならば、利回りが高くなります。地方になればなるほど、建物が古くなればなるほど安くなります。その分購入した状態のままでは入居者がつきにくく機会ロスが生まれます。

リノベーションなどを行って、現代のトレンドを盛り込んだ室内デザインに変えていきましょう。そうすることで家賃収入を増すこともできるため、結果利回りを上げる要因にもなります。

あとはしっかりと頭金を用意し、毎月の返済額を少なくすれば、結果的に利回りも高くなります。

まとめ

不動産投資を成功させるために必要な事柄はいくつもあります。その中でも、利回りに関しては、初心者をはじめ多くの方が知っておいた方が良い内容です。

広告やネット上の利回りは、表面利回りで書かれていることが多く利回りが高くなります。しかし、様々な支払いや経費が発生するため、それらを盛り込んだ実質利回りで考えていく方が現実に近くなります。さらに借入金返済額を盛り込んだ、支払い計画を確認できる借入金返済後利回りや、実際にかかった頭金や初期費用をどれくらいの期間で取り返せるかを見る自己資金利回りもあります。

どの計算法も特徴が異なり、有用なので覚えておくと良いでしょう。

また利回りが高い方が空室リスクや災害リスクなど保有するリスクが増えるため、慎重になった方が安心できます。利回りを高くするには、新築物件か中古物件かによっても変わってきますし、地価の安い地方の方が高い傾向にあります。

利回りの数字や言葉に惑わされないで、リアルの数字をしっかり見ておきましょう。

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