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不動産投資を貯金ゼロで始めることは可能?

不動産投資を貯金ゼロで始めることは可能?

インターネット広告や雑誌に「貯金ゼロからの不動産投資」という言葉がよく記載されています。とても魅力的な言葉ですが、実際に貯金ゼロの状態から不動産投資を始めることは可能なのでしょうか。またそれにはリスクは伴わないのでしょうか。こちらでは不動産投資について貯金の有無に重点を置きながら詳しく説明していきます。

貯金ゼロで始めることは不可能ではないが難しい


結論から言うと貯金ゼロの状態から不動産投資を始めることは可能です。手元にお金が無いものの、日常生活の中で目ぼしい物件を見つけて、または儲け話を聞いて投資を始めたいと思い立つ方も居るでしょう。その場合、銀行や不動産投資会社からの融資を受けて不動産購入を行うことになります。この融資を「不動産投資ローン」と言います。

住宅ローンと同様に融資を受けるにあたって審査があり、その投資に収益が見込めるかどうかが大きな審査基準となります。審査に通過したら購入に必要な費用を融資してもらい、月々の家賃収入の一部を返済へ、余ったお金が収益となります。

しかし、ここで注意しなければならないのが「実際に安定した家賃収入が得られるのか」です。多くの方が「投資=収益が得られる」と考えているようですが、それは大きな間違いです。投資とはプラスにもマイナスにも成り得るものです。入居者が見つからず家賃収入が得られない場合、その他のお金でローン返済を行わなければなりません。返済に充てられるお金が無ければ、せっかく購入した不動産を手放さなければなりません。それだけで済めばいいのですが、もしも不動産売却額がローン残債額を下回る場合、自己破産や任意整理などの債務整理を行うことになります。そうなってはその後ローンを組めなくなる他、クレジットカードが使えなくなったり携帯電話などの割賦契約が出来なくなったりと生活に大きな損失を与えます。

また不動産投資を行うには不動産購入費の他、印紙税や固定資産税、登録免許税、手続きを行う司法書士への支払い、必要であれば改修費などが必要になってきます。それらの諸経費は不動産購入額の7%の金額が目安であるとされています。

1000万円の不動産を購入する場合、同時に70万円が必要になってくるのです。それらを含めた形で融資を受けられるプロパーローンも存在しますが、個人の初心者投資家が審査を通過することはまずありません。書類上の不動産額をフカして多めに融資を受けるという方法もあるようですが、これは違法行為です。融資側にその事実がバレた場合、一括返済を求められることになります。クラウドファンディングなどのサービスを使用して融資を募ることも可能かもしれませんが、実績の無い方に融資を行う方は少ないでしょう。

これらのことを知らずに貯金ゼロの状態で不動産投資を行うと大火傷を負うことになります。「貯金ゼロでも始められる」ということに間違いはありませんが、始めた後のことは誰も知りません。全額ローンで不動産を購入することが危険なのではなく、購入後手元にお金がないことが危険なのです。その後の生活で地獄を見ない為にも、必要な諸経費、数カ月分のローン返済額を賄える金額として数百万円の貯金をして不動産投資を始めた方が良いでしょう。

貯金をある程度してから不動産投資を始めるメリット

こちらでは貯金をしてから不動産投資を始めるメリットについて説明していきます。メリットとしては以下の3つが挙げられます。

  • ハイリスク・ハイリターンな投資が出来る
  • 短期的な結果に左右されない
  • 不動産収入をあてにしない生活が送れる 

・ハイリスク・ハイリターンな投資が出来る

不動産投資の際の融資審査の基準は「収益が見込めるかどうか」です。そしてその審査は融資の割合が大きければ大きい程厳しくなります。不動産融資を受ける場合、その不動産が担保となります。融資した人物が返済不可能となった場合の保険です。一般的な見解で立地がよく新しい物件であれば売却の際高価格が見込めますが、不便な立地で古い物件であれば買い手が見つからないかもしれません。いくらあなたがその物件に関する有利な情報を持っていたとしても融資の審査は通りません。無難な不動産での無難な投資しか審査を通過出来ないのです。

しかしあなたがその不動産購入に必要な金額の半分を頭金として支払えるとしましょう。購入額は¥10,000,000として、頭金¥5,000,000、ローン残債¥5,000,000です。あなたが失敗したとしても融資した側は担保となっている¥10,000,000の不動産から¥5,000,000を捻出来ればいいわけです。そうなると格段と審査に通りやすくなります。あなただけが情報を得て、あなただけが狙いを付けた不動産に投資することが可能になるのです。

・短期的な結果に左右されない

不動産投資は長期戦です。これは株取引や投資信託などでも同じであると言えるでしょう。購入直後に価格が高騰するケースもありますが、大変稀です。基本的には若干のプラス・マイナスの変動を経て納得のいくプラス値に到達するまで辛抱することが大切なのです。よくある失敗が、生活に必要なお金で投資してしまい、マイナス値であるものの売却せざるを得ないというものです。投資がプラスになるのを辛抱強く待つ為にも、投資は生活に影響の出ない程度に行わなければなりません。

不動産投資では最初から理想の収益を得るのは大変難しいと言えるでしょう。その先に価格の高騰や入居者の増加が見込めていたとしても、ローン返済金や維持費を捻出出来なければ物件を手放すことになってしまいます。逆にある程度の貯金があれば短期的な結果に左右されることなく、長期的な目で見込まれる大きな収益を掴み取ることが出来るのです。

・不動産収入をあてにしない生活が送れる

何度も言うように投資は長期戦です。多少のプラス・マイナスに惑わされずに待ち続けることが大切です。不動産投資による収益を当てにした生活をしていては多少のマイナスに大きく影響を受けることになります。そうすると状況を見極める洞察力、投資をプラスに持っていく為の冷静な判断力が失われてしまいます。手元にある程度のお金があれば、投資をあてにしない生活が送れます。生活に充てるお金と投資によるお金を混同させない為にも、ある程度の貯金をしておくことが大切なのです。

頭金を元に目標金額を設定し、逆算して貯金しよう

まずは貯金から始めましょう。貯金は投資よりも簡単な作業です。貯金が出来ないのであれば投資で成功するのも厳しいと言えるでしょう。まずは目標金額の設定からです。

頭金(A)を幾ら支払うのか、諸経費(B)として幾ら用意しておくのか、いざという時のお金(C)としていくらとっておくのか、それらの合計金額が貯金の目標額です。そして何カ月(X)後に投資を実行するのかを考えましょう。

(A+B+C)÷X=Y

Yがあなたの1か月あたりの必要貯金額です。その金額が厳しいのであれば投資する不動産、または投資を始める時期を考え直しましょう。無理のない計画を立てることが大切です。先でも述べたように不動産投資において貯金があることはメリットになります。大きな収益を得られる不動産投資を行う為にも、目標額を設定し計画的に貯金をしていきましょう。

まとめ

貯金ゼロの状態から不動産投資をすることは可能です。しかしその場合、ローンの返済や諸費用の工面に苦労することになるでしょう。またその後の生活が投資に大きく左右される他、投資事態が失敗に終わる可能性が高くなります。そういったリスクを避ける為にも、また先に見込まれる収益を手放さない為にも、ある程度の貯金をしてから不動産投資を行った方が良いでしょう。

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