マンションのリノベーション投資の費用と事例、成功のためのコツ
日本も少子高齢化社会で、不動産投資は旨味が無くなってきていると言われています。しかし、不動産投資は株やFXと違って形ある投資で根強い人気があります。都心で便利なところを選ぶと、まだ活路はあります。便利な立地が多い都心のマンションをリノベーションすることで成功できる可能性が上がります。では、その特徴を見ていきましょう。
■マンションのリノベーション投資の成功事例
やはり一番に知っておきたいのは成功例です。マンションのリノベーション投資の成功例を見ていきましょう。
<一室をリノベーションした場合>
物件購入とリノベーション費用込みで380万円、家賃が5万5千円という事例もあります。
東京都内で探すと、残念ながら都心では500万円くらいの物件はあまりありません。しかし、23区外であれば100万円クラスのワンルームマンション等があります。
<一棟全てのリノベーションをした場合>
1棟(30室くらい)のマンションを丸々購入して、特に傷みが激しい2室をリノベーションした例もあります。
リノベーション費用は2室で550万円、賃料は2万2千円で貸し出している例もあります。
東京でこれくらいの家賃で貸し出すところは少ないです。したがって、この例は地方の可能性が高いです。
たかが2室だけと思いますが、このマンションは1年後に満室にすることができています。
30室全てをリノベーションしなくても、満室にできた成功例です。
■マンションのリノベーション投資の失敗事例
<リノベーション費用がかかりすぎて新築を購入できるくらいの費用が!>
息子さんが勤めている不動産会社から勧められるがままに、何となくマンションを購入し、リノベーションを勧められてそのままリノベーションをすることになった事例もあります。「息子さんが会社で有利な立場になれるように」と思うだけで特に儲けるつもりはなかったと言います。しかし、マンション代とは別に800万円のリノベーション費用がかかり、結局は新築を購入するくらいの費用がかかってしまいました。
<リノベーション投資で儲けるつもりが、ローンを返せず売却へ>
多くの場合は不動産投資の時は現金払いとはいかず、銀行などでローンを組む形になります。家賃収入を見越してそれを返却していきます。しかし、不動産投資はローンを返すことが全てではなく、税金や維持費もかかります。
ここでリノベーションにお金をかけすぎたり、マンション自体にお金をかけすぎることで、資金繰りがうまくいかないケースもよくあります。
もしうまく売却ができたとしても、日本ではそこまで不動産が高く売れる例は稀です。借入金を相殺できれば御の字で、多くのケースでは借金のみが残るケースが多いです。
■マンションのリノベーション投資の費用と成功のコツとは
・まずこだわるべきは立地!
昨今、日本は住宅が余る傾向にあります。したがって、便利な所にないと不動産投資においては不利になります。もちろん、不便なところであっても破格の家賃で貸し出す方法で成功している方もいるため、絶対ではありません。しかし、要領よく儲けるためには立地は非常に重要です。
できれば、東京都内にアクセスしやすいところが望ましいです。23区外はもちろんのこと、神奈川や埼玉、茨城等の東京へアクセスしやすく、発展している所のマンションが良いのは言うまでもありません。
そして、マンションに住む世帯にもよりますが、お年寄り以外であれば通勤通学で電車やバスを使います。したがって、駅近であったりバス停が近いところが望ましいです。
・リノベーションに費用をかけすぎない!費用節約のコツは?
失敗例でも触れましたが費用をかければかけすぎるほどに、それを回収するのが大変です。したがって、極力経費を抑えたほうが良いです。
まず、リノベーションにかかる費用をできるだけ少なくすることです。
費用を少なくするには、間取りなどを大きく変えないことがコツです。
例えば、水回りの場所を変える等の大きな変更は避けるべきです。基本的に間取りを変更せずに新しくするようにしましょう。
・初心者は単身者マンションからチャレンジを
部屋が狭いほどにマンション自体の購入は安くなります。
したがって、単身向けマンションは初心者でも比較的手を出しやすいです。
東京の23区内の物件であっても、1室につき1千万以下でも手に入ります。ただ、築20年以上であるケースが多いですが、リノベーションをすることできれいに生まれ変わるため、問題ありません。
また、建築基準法施工令の改正で新耐震基準が適用されることになった1981年より後に建っているマンションであることは明らかなため、耐震強度も申し分ありません。
・「表面利回り」と「実質利回り」を理解しよう!
よく不動産売買の物件を見ていると、投資物件に関しては利回りについて記載があります。それを見ると年利17%等と書かれていて、すごいなと思った方も多いでしょう。
不動産ではなく株や為替投資などでも年利10%と言うと、奇跡と言われるくらいに高い年利です。確かにそのような投資商品はありますが、リスクが高い傾向にあります。
そのような高い年利を見ると心が揺らぐ方も多いでしょう。
ただ、不動産投資において忘れてはならないのは、固定資産税や修繕費等の経費がかかることです。賃貸であれば「備え付けのエアコンが壊れた」と連絡があれば、借主の不備がない限りは貸主が負担する形になります。
また、土地や建物等の不動産を持っている方であれば、固定資産税の支払いを免れることはできません。
経費を差し引く前の利回りを「表面利回り」と言い、経費を差し引いた後の利回りを「実質利回り」といいます。
表面利回りだけを見ていると、経費を取られた後のことを想定していないため、不動産投資の計画が狂うことになります。
必ず実質利回りを想定するようにしましょう。
・空室リスクを想定しておこう!
不動産投資での一番の不安は、空室リスクです。築年数が経つにつれて入居希望者は新築当初より減る傾向にあります。そこでリノベーションをすることで部屋を生まれ変わらせて入居者を募ろうとするのですが、それも必ず成功する保証はありません。
多くの場合は家賃収入が入ることが大前提で、借入金の返済を考えている方が多いでしょう。もし空室が続いたら、不動産投資自体の危機になります。
したがって、空室が出たときにどうするべきかを考えておく必要があります。
よくある方法としては、不動産業者に貸す形にすることです。この方法をサブリースと言います。
そうすることで、不動産業者が入居者の募集をかけてくれるため、より入居者を集めることができる可能性が高くなります。
多くの方が不動産を借りる時に不動産業者を利用します。不動産業者の集客力の高さを利用して空室をなくすようにします。
この方法のデメリットとしては、不動産業者に手数料を払うため手にできる利益が少なくなりますが、収入が全くの0よりはずっと良い状態です。
したがって、もし空室ができてしまってどうしても入居者が入らないのであれば、不動産業者の力を利用しましょう。
・必ず大衆ウケするリノベーションを!
住まいにこだわりがある方ほど、リノベーションには力を入れがちです。
しかし、あまりにもそれが独特過ぎると、借り手がつかない可能性があります。
しがたって、マンションのリノベーション投資をするのであれば、どのようなリノベーションが人気なのか必ずリサーチしましょう。
■まとめ
日本の不動産投資は難しいと言われています。立地にこだわることや費用を抑えることによってまだ望みはあります。やはり人間は住むところが必要なため、住まいには必ず何かしらのお金をかけます。 しがたって、人気エリアや人気のリノベーションをおさえて、マンションのリノベーション投資を成功させましょう。