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不動産投資の初心者向け!REIT(リート)について解説

不動産投資の初心者向け!REIT(リート)について解説

不動産投資を考えている初心者にとって、REIT(リート:Real Estate Investment Trust)は、選択肢としてはどうなのでしょうか。不動産投資をいきなり始めようと思っても、ワンルームマンション投資なら数百万円単位、アパートやマンション1棟買いならば、億単位でお金が必要になります。

しかし、不動産投資を行うための資金を用意するのはリスクが高いと感じることや、そもそもお金を用意できない人もいるでしょう。不動産投資初心者ならば、なおさらリスクの高い投資は躊躇してしまいます。

しかしリートを活用すれば、不動産投資と似たようなリターンが得られます。さらに、物件を所有することで発生する管理業務などはまったくありません。そのため、初心者でも安心して始められます。

また、将来不動産投資を行いたいと考えている人にとっても、リートは多少の知識が必要になるため、投資の勉強として考えるのもプラスに繋がります。

本記事では、リートの基礎知識やメリット、そしてリスクについて紹介します。

REIT(リート)の基礎知識

リートについて基礎的なことから知っていきましょう。リートとは、不動産投資信託と言われているように、投資家から資金を集め、不動産を購入し、家賃収入や不動産の売却益などを利益分配する投資商品です。

不動産投資を専門家に任せ、利益だけ得ることを目的とするため、不動産の選定ではなく、リート銘柄の選定になります。

もともとリートはアメリカで生まれた投資スキームで、日本で創設されたのは2000年代に入ってからです。日本のリートはアメリカの仕組みとは異なるため、J-REIT(ジェイリート)と呼ばれています。

一般的に投資信託というと、資産運用会社やファンドマネージャーに多くの手数料を支払うイメージがあります。しかし、リートを運用しているのは投資法人で、不動産の運用のみを業務としているため、役員のみでほとんどの業務は外部委託になるため、従業員はいません。また90%以上を分配すれば法人税もなくなるため、投資家への分配が多くなります。そのため、株式を扱う投資信託より、高い配当が期待できます。

不動産による利益に関しても、基本的には家賃収入になるため、収益も安定しやすく、手堅い投資案件ともいえます。しかし、リスクがないわけではなく、扱っているのが不動産であるため、地震や災害によって被害が出ればモロに影響を受け、価値が下落します。

リートの銘柄を購入したい場合は、証券市場に上場している銘柄を選びましょう。証券会社を通じて売買されているということは、所有した際にも売りに出すことも比較的容易なのです。

リートをはじめたい場合は、証券口座を開設する必要があります。どの証券口座でも購入することはできますが、売買時の手数料が低いところを選ぶと良いでしょう。購入する場合は、リートの銘柄を選びます。選ぶ指標としては、「分配利回り」や割安度の参考になるや「NAV倍率」、不動産の収益率を表す「NOI利回り」などを見ることになります。

そのほか、どのような指針のもと運用をしているかも参考になります。不動産と一括りにいっても幅は広く、賃貸用住宅、オフィス、宿泊施設、商業施設、ヘルスケア施設、物流施設などあり、ひとつのカテゴリーに特化して運用しているのか、分散して運用しているのかなどのスタンスも変わります。地域においても、特定の地域に特化するのか。リスク分散の観点で地域も分けているのか。単純な利回りや収益率を見るのではなく、起こり得るリスクを考慮した選び方を考えてくと良いでしょう。

REIT(リート)のメリットについて

リートのメリットについて考えていきましょう。不動産投資を始めようと考えると、1,000万円以上の資金が必要になります。いきなり1,000万円以上の金額を投資しようと考えても、初心者であれば躊躇してしまいます。また、資金を用意できない事情もあるでしょう。

リートのメリットとしては、少額から投資を始めることができます。銘柄によっては、1口あたり10~100万円というのもあります。不動産を取得するためのコストや運営維持管理費用など、行うことは一切なく、不動産運用のプロに任せることができます。

手間もかからずコストも低いのであれば、不動産よりリートを選択したいと考える人も出てくるでしょう。

少額の資金をいくつかに分散する戦略も取りやすく、選ぶ銘柄もリスク分散を前提として運用しているケースもあるため、戦略的に選ぶことで、安心感は増します。

株も不動産も運用において、ネックになるのが税金です。不動産を所有する場合、おおよそ15%が課税されます。リートの場合は約20%なので、5%程度税率が高いことになります。しかし、リートはNISA(ニーサ)対象商品であるため、利益が年間120万円以下ならば、非課税になります。

リートの仕組み上、投資法人は運用益の90%は還元することが法律で決まっているため、ほかの似たような投資と比べると高利回りです。不動産という長く手堅い収益を生み出す投資がベースとなり、配当金も株や投資信託と比べて高いこともメリットとして考えられます。

REIT(リート)のリスクについて

少額から投資を始められ、比較的利回りも高く、リスク分散もしやすいなど、初心者でも投資先を選ぶ上で安心する材料がいくつか見つかります。しかしリートは、いいことばかりなのでしょうか。リートのリスクについて知っておきましょう。リスクを理解しておくことで、どのようにリートで資産を増やしていくか、戦略が見えてきます。

価格や金利の変動リスク

リートは投資信託の一種であるため、価格は変動します。価格の上昇も下落もあります。さらに一般投資家や金融機関からの借入金で運用している側面もあるため、金利が上がると利息に多く取られてしまうため、リートによる分配金は下がる可能性があります。

主に不動産の賃貸を扱っているため、市場の影響も受けます。空室率が高くなれば、その分不動産収益が低下するため、場合によっては、元本を切り崩して支払われることになるかもしれません。それが進むとリートの価値を下げてしまいます。

災害リスク

地震や火災、台風などによる水害も不動産の賃貸に影響受ける可能性があります。修繕やリフォームなど発生すると、費用がそちらに充てられるため、分配金が減りますし、最悪倒壊してしまった場合、収益は期待できません。

実際に不動産を所有しているのと同等の災害リスクは抱えることになります。

投資法人の倒産や上場廃止リスク

リートは取引所に上場しているため、比較的短い期間で換金できるメリットがあります。しかし、上場のための基準を維持できなくなると、上場廃止となります。するとリートの価値が下がり、売却できなくなり損することになってしまします。

リスクをどう捉えるかがチャンス

リートは一般的な投資信託や不動産と同等のリスクを有しています。特徴を掴み、うまく資産分散を図ることで許容できるリスク内で運用することができます。

リートの銘柄でも特化型や分散型など特徴はあります。内容をしっかりと理解し、少しでも安心できる投資を行うのが良いでしょう。

まとめ

REIT(リート)についての基礎知識やメリット、リスクについて紹介しました。不動産投資を直接行うより少額から始められるリートは、不動産と投資信託の側面を持つため、不動産投資初心者でも比較的始めやすい投資です。

将来、不動産投資をはじめたい人が勉強としてリートを始めるのはおすすめです。特徴を理解し、堅実的な運用を心がけましょう。

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